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■有名大学の学生が「しりぞく」を漢字で書けない!

リメディアル教育という言葉をご存じですか? これは、大学生が、大学での教育を受けるために必要な基礎学力を補うための教育のことです。つまり、基礎学力を身につけずに大学へ進学する学生がいるというおかしな現象が起きているのです。「割り算のできない大学生」が話題になったことでもわかるように、今、大学生の学力低下が叫ばれています。

「でも、そんなのごくごく低レベルの大学の話でしょ?」と思われるかもしれません。けれど、誰もが知っている有名大学の学生でも、その学力には大きな個人差があると言われています。

私たちが大学生を集めて学力調査を行ったところ、その結果は予想以上に低いものでした。特に驚いたのは「漢字が書けない」こと。集まった大学生は「GMARCH(=学習院大、明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大)」クラスを中心にした、いわゆる有名大学の学生たちです。結果、漢字の書き取りの正答率は「歓迎」「有終(の美)」「娯楽」「怠る」などがそれぞれ約6割、「棄却」など難度が上がると5割を下回るというものでした。また、小学校で学ぶ漢字である「余地」「育む」なども正しく書けた人は7割程度でした。ちなみに見出しの「退く」は8割の学生が書けていましたが、無回答や「退りぞく」など送り仮名の間違い、「尻?」などと回答した学生が2割もいました。「退」は小学5年生で学習する漢字。現在受験勉強を頑張っている小学生たちの方が、漢字の書き取りでは高得点を取るかもしれませんね。

■大学内での「学力格差」

この背景には、当然ながらコンピュータの普及による「文字を書く」機会の喪失があります。言葉をキーボードに入力すれば、瞬時にそれらしい漢字が候補として表示される。そのような行動に慣れてしまえば、わざわざ漢字の字形を覚える必要などないと感じてしまうでしょう。

ただ、それだけが理由であれば、漢字の書き取りの正答率は総じてもっと低くなるはずです。でも、「書ける学生は書けている」のです。ここにもう一つの問題である「学力格差」があります。同じ大学に通っていても、学力調査で9割とれる学生もいれば、4割しかとれない学生もいます。この原因としては、大学への入学方法(一般入試か推薦・AOか)、大学入学後の学びに取り組む姿勢(きちんと講義に出て、日頃から文献を読んだりレポートを書いたりしているか否か)、日常生活(新聞や書物を読んでいるか否か)などさまざまなことが考えられます。いずれにせよ、小学生から大学生に至るまでの長い年月の学びの蓄積が、個人差となって表れているのでしょう。

■大人になったら、漢字は書けなくても困らない!?

将来社会に出たら、漢字を書く機会はほとんどないのでは?と思われる方も多いかもしれません。企画書も報告書も大抵はPCで作るのだし、取引先とのやり取りはメール。手書きをする機会などほとんどないのではないか、と。

しかし、それは間違いです。例えば、ミーティング時の「板書」。この板書係があまりにも漢字を知らず、スマホで漢字を検索するためたびたび会議が中断する……というのは冗談ではなく実際にあることです。また、部下の提出した資料に修正指示を書き込む上司の赤字が誤字だらけだったとしたらどうでしょう。思いが伝わるようにと手書きで書いたお礼状が、ひらがなばかりだったら? 「目標達成して優秀の美をかざろう!」とホワイトボードに大書して部下の失笑を買うことになったら? ……そう、社会人になっても正しい漢字を書く能力は必ず必要とされるのです。

教材制作に携わる私たちが日々感じていることの一つに、「義務教育で学ぶことに無駄なものは何一つない」というものがあります。これは事実です。学びの蓄積は、社会人になってもさまざまな形で必ず生きてきます。ですから、お子さまにも、目先の受験を乗り切るツールとしての勉強ではなく、“ちゃんとした”大人になるための積み重ねの一つとして学びに取り組んでほしいと思っています。

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